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2007/12/28(金)

9月の生徒の活躍

Posted by 校長 野口直人 at 6:48 午後
Edited on: 2007/12/28(金) 7:02 午後
Categories: 003_生徒の活躍

活躍した生徒たちを紹介します。

<青少年の翼> 森  大輝  (3C) (イギリス)

        岡本 はるか(3B) (ニュージーランド)

       派遣期間 平成19年7月23日(月)~8月3日(金)

       11月3日(金)の本校の学習発表会で報告することになっています。

<江戸川区総合防災訓練に参加>7月26日(木) 於:江戸川河川敷

午前9時のM7.3規模の直下型地震が東京都区部に発生し、広域的に被害が発生したとの想定で訓練が実施されました。1年生8名<須佐大地、鈴木爽太、関田和人、田中裕哉、根本拓馬、鉢村拓人、堀瑛雄、山家広樹(1C)>が参加し訓練を参観するとともに住民訓練コーナーで地震体験や応急救護などを体験してきました。

<東京都中学校総合体育大会:新体操(ワープとボール)>7月26日(木)

 雨宮梨香(3C) 個人競技に出場し関東大会出場にあと一歩でした。

<全日本ジュニア空手道選手権中学生大会> 8月26日(日)於:足立区総合スポーツセンター

中学3年男子の部   準優勝 小倉啓嗣(3A)

<江戸川区立中学校連合水泳大会> 9月6日(木) 於:篠崎スポーツランド

女子50m平泳ぎ    8位 池谷柚衣(2B)

3年女子50m自由型 6位 吉橋 彩乃(3A)

<江戸川区秋季区民陸上大会>9月23日(日) 於:江戸川区陸上競技場

中1男子1500m   5位須佐大地(1C)

中1女子100m    6位東城香澄(1C)

中学女子100mH   5位里見鞠菜(1C)

<お背中流し隊に参加>

  9月17日「敬老の日」に2年生4名<松田健一、野口直矢、羽田征義、畠中駿、(2C)>が大星湯で、老人のお背中を流すボランティに参加してきました。背中を流していただいた高齢者の皆さんはきっと気持ちよかったことでしょう。

各部活動が大活躍!

<柔道部> 

東京都中学校体重別柔道選手権大会 7月21日 於:東京武道館

(男子)50Kg級 3位伊藤裕也(1D)、90kg級 3位寺中健人(3C) 5位羽田征義(2C)

東京都中学校対抗柔道大会 7月22日 於:東京武道館

(男子)団体ベスト16

 小倉啓嗣(3A)宗方慎二郎(3C)寺中健人(3C)堀口貴裕(3C)

関東中学校柔道大会 8月8日 於:埼玉県立武道館

(男子) 90Kg級  ベスト16 寺中健人(3C)

第6ブロック中学校新人柔道大会 9月23日(日)於:都立大江戸高校

第3位 羽田征義(2C)、山本陽太(2B)、松田健一(2C)、鈴木爽太(1C)

佐藤慶幸(1A)、渡嘉敷大輝(1D)、鉢村拓人(1C)

<陸上部>

江戸川区秋季区民陸上大会 9月23日(日) (於:江戸川区陸上競技場)

中1男子1500m  5位須佐大地(1C)

中1女子 100m  6位東城香澄(1C)

中学女子 100mH 5位里見鞠菜(1C)

<テニス部>

関東中学校生テニス選手権大会  7月29日(於:都立有明テニスの森公園)

男子シングルス 磯部夏野登 (3B)1回戦で惜敗

有明チャンピオンカップ大会 7月31日(於:都立有明テニスの森公園)

男子シングルス 第3位 北川泰人(2C)

男子ダブルス  第1位 藤枝尚貴(2B)、北詰依世(2A)

第2位 本田雄太郎(2B)、北川泰人(2C) 

第3位 大山敬也(2A)、森山開(2C)

秋季総合体育大会 9月24日(都立葛西工業高校)

男子団体優勝

村田翔(2A)、大山敬也(2A)、北詰依世(2A)、藤枝尚貴(2B)、北川泰人(2C)、森山開(2C)、本田裕己(2C)

女子団体優勝

池谷柚衣(2B)、渋谷麻奈未(2B)、中島理乃(2B)、鈴木水緒(2B)、

秋山彩希(1B)、清水朝美(1C)、染谷亜美(1A)

<サッカー部>  

秋季大会新人戦 9月24日(於:清新一中)

 対松江一中に敗退

<バスケット部>

秋季区民大会8月26日・27日(於:小岩四中)

男子 松江一中に敗退   女子 葛西中に敗退

<バトミントン部>

 新日本スポーツ連盟夏季大会 7月27日(金)於:東京Bumb体育館

 男子シングルス 3位 鷲田匠(3A)

江戸川区秋季区民大会 9月25日(土)於:区総合体育館

女子ダブルス  ベスト16 渡邊真衣(2C)・平松紀代美(2C)



12月の生徒の活躍

Posted by 校長 野口直人 at 6:33 午後
Edited on: 2007/12/28(金) 6:59 午後
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生 徒 の 活 躍

◎ 第55回江戸川区立中学校弁論大会

優秀賞:天沼理佳(2A)  「なぜ戦争が起こるのか」

  なぜ戦争が起こるのでしょうか。それは、世界中の国が自己中心的な考えにとらわれていたからだと思います。たとえば、植民地。中国や朝鮮、アフリカなど、植民地にされ苦しい思いをした人々がたくさんいました。みなさんはアフリカの国々の国境がなぜ真っ直ぐなのか知っていますか。それは、ヨーロッパの国々が緯線や経線を利用して国境を定め自分達の植民地としたからです。勝手だと思いませんか。一つの国を物としてしか見ていなっかったのです。私は歴史の授業を通していろいろなことを考えました。もし、日本が戦争をしなかったらどうなっていたでしょうか。日本は欧米諸国に避けられていました。日本は軍事力はありましたが、欧米からは遠く離れていましたし、それほど利益のある国ではなっかたからです。日本が戦争に参加しなければ、日清戦争も日露戦争も起こらなかったのです。そして、朝鮮半島を二つに分かれさせることもなかったでしょう。

  また、こういう風にも考えられます。たとえ戦争に参加したとしても、日本が7月中に戦争をやめていたら、広島にも長崎にも原爆は落とされませんでした。日本が戦争を長引かせたせいで、たくさんの人々が命を落とし、原爆病で苦しみました。日本はなんのために富国強兵を目指してきたのでしょうか。結局、日本は焼け野原になりました。日本は、戦争をして、何を得たのでしょうか。多くの犠牲や被害、国民の不満を抱えてまで何がしたっかたのでしょうか。そんなに自分の力を世界に示したかったのでしょうか。私は戦争を体験していませんが、想像することはできます。戦争は悲惨で、目をつぶりたくなります。 しかし、私たちはしっかり見つめていかなければならないのです。今、戦争を深く考えたことがある人が何人いるでしょうか。今の人たちは戦争の悲惨さを知らない人がたくさんいると言われています。それは、学校で知識として習っただけでよく考えなかったからではないでしょうか。もう、二度と起きてはいけない戦争。世界中で戦争は起こってはいけないのです。しかし、イラクでは戦争が起こっています。日本は、今何をしていかなければいけないのでしょうか。日本は戦争の被害の大きさ、悲しみを知っています。アメリカと仲が良いのですから、イラクの戦争を止めるように働きかけていかなければなりません。今、イラクの子供達は銃を持ち、学校に行かれず、戦争に引きずり出されています。地雷で手足を失ったり、命を落としたりする人もいます。私は、この事実を知ったとき、胸が締め付けられました。かつて戦争をした私たちの国だからこそ、日本は他の国で起きている戦争を止めなければならないと私は考えました。私は今、忙しい毎日を送っています。学校に行き、友達と笑いあって、ときにはケンカもします。でも、私は平凡な毎日の中で、とても幸せに生きているのです。私は一生、銃を持たないと思います。ましてや、今学校に行かないなんてことは、考えられません。めったなことがない限り、血を流すことはありません。けれど、遠いイラクの子供達は、同じ年の子供達で殺し合うのです。街でも戦場でも子供達は悲しみに包まれています。私はイラクの子供に会ったことがありません。悲しいことがあったとき、私達は涙を流します。イラクの子供達は、涙を流すのでしょうか。もしかすると、悲しみの中でも、泣けないのかも知れません。友達と話したり、笑ったり、ケンカしたりできることが、私達の持つ幸福です。イラクの子供達はそういうことができないのです。私達が普通に暮らしている間も、一人また一人と死んでいくのです。尊い命が、失われていくのです。そのことを心にとめておいて下さい。私が話したことが、みなさんの心に少しでも、変化を起こしたのなら、頭に少しでも新しく考えたことがあるのなら、私も話したかいがあります。みなさんに、私の心が少しでも届きますように。

◎ 平成19年度全国中学生人権作文コンテスト東京都大会

   作文委員会賞:石井愛歌 「私の両親」

◎ 剣道部 11月11日(日)小岩二中にて段審査    段審査全員合格

 初段:長谷川秀(2C)髙橋健太(2C)小嶋祐希(2C)丑越瑞歩(2B)

 弐段:中島貴志(3C)安藤雅(3B)地越仁秋(3B)塚本龍生(3C)栁田英理(3A)

◎ 吹奏楽部  江戸川区音楽祭出場 12月9日(日) 江戸川区総合文化センター

  第28回江戸川区音楽祭は江戸川フィルハーモニーオーケストラや江戸川区少年少女合唱団など江戸川区を代表する音楽団体が、日頃の練習成果を区民に発表する機会となっています。 本校の吹奏楽部も日頃の練習成果を発表してきました。

  演奏曲目:「オエ・コモ・バ」「ディスコ・パーティ」の2曲です

◎ 環境をよくする運動及絵画コンクールのPRポスターに選ばれました。

  6つの環境をよくする地区協議会から入賞した優秀作品の中から環境をよくする運動PRポスター等に使われる作品に3年生の石崎亮太君の作品が選ばれました。来年度、秋の強化月間のPRポスターでお目にかかることでしょう。また、それぞれの地区から、中でも優秀な9作品(小1~中3各1)、計54作品が選ばれ、来年3月初旬から中旬にかけて、区役所本庁一階展示スペースにおいて展示されます。本校では東部地区からは坂田奈々美さん、葛西地区からは塩野匡輝君が選ばれていますので区役所に行きましたらご覧ください。



11月生徒の活躍

Posted by 校長 野口直人 at 6:28 午後
Edited on: 2007/12/28(金) 7:06 午後
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生  徒  の  活  躍

◎「中学生の税についての作文」

*江戸川区北納税貯蓄組合連合会最優秀賞

 江戸川区長賞   栁 田 英 理(3C)

*江戸川区北納税貯蓄組合連合会優秀賞

和 泉 祐 希(3B)

「未来へ続く架け橋」(栁田 英理さんの作文)

「あっ、このボール。消費税の50円が足りなくて買えなかったボールだ。あの後、お母さんから50円貰って、やっと買えたんだよね。」 小学校6年生の夏。私はお母さんと2人で、私の幼い頃のアルバムを眺めていました。眺めていたのは小学校1年生の時のページ。やっと溜めた千円で、ずっと欲しかったボールを一人で買いに行ったら、消費税の50円が足りなくて悔しい思いをしたという、今でもはっきりと覚えている出来事です。「私、この時、消費税なんてなくなっちゃえって思ったんだよ。そう言えば私達は普段から何気なく『税』って言葉を使っている税って何なの?」「国民が税を納める事は憲法でも定められていて、国や都道府県、市町村は私達が豊かで安心した暮らしができるように国民一人一人が納めた税金を活用してくれているの。」 母はその後も税について話してくれました。ゴミの処理費用が税金で賄われている事、道路の整備、また、医療費なども税金が使われている事、中でも一番私が驚かされてたのは教育費についてです。 学校の校舎、コンピューター、教科書までもが税金で賄われているという事を私は初めて知り、感動した半面、罪悪感で心が苦しくなりました。 教科書を開くと落書きで、ぐちゃぐちゃになったページ。校舎の壁にはシールの跡。ボロボロになった机や椅子・・。 これは私達だけの物ではなく私達を応援してくれている人々、皆の手によってつくられた架け橋なんだと感じました。架け橋がないと向こう岸に行けないように、教科書、校舎、机や椅子がないと私達は未来へと行く事が出来ないのです。 「教科書などは決して粗末にしてはいけない物なの。『自分の物だから』とか『自分だけよければ』なんて考えは持ってはいけないの。目には見えないけれど、その中には将来、国を支えるあなたたちにお金を費やしてくれている、たくさんの人々がいるのよ。」  私は母が話してくれた、この言葉に強く心を動かされた事を今でも鮮明に覚えています。(続き)「税金イコール私達には無関係」と思っている皆さん。外を見て下さい。道路は整備され、公園には遊具で笑顔に遊ぶ子供達・・・・。身の周りを見渡して見て下さい。普段あなたが使っている教科書、毎日通っている学校・・・。それらは皆、税金で賄われています。私達と税金は切っても切れない縁で繋がっているのです。私も将来しっかり納税し、未来の子供達へと続く架け橋をつくっていきたいです。

◎11月17日(土)の第11回幼児・児童・生徒健全育成大会のアトラクションに参加(総合文化センターにて)

「おもいっきり表現してみようコンクール」で今年度は最高の審査員特別賞をいただきました。これにより今年も昨年に続いて「第11回幼児・児童・生徒健全育成大会」のアトラクションに出演する栄誉をいただきました。3年生にとって期末考査前の出演でしたが、会場に勉強道具を持ち込みながら両立を果たしました。

小野勇武(3A)、塩野匡輝(3A)、荒川奈穂(3A)、庄司陽彦(3B)、森大輝(3B)、荒川あゆみ(3B)、有路絵里(3B)、石田菜津美(3B)、和泉祐希(3B)、遠藤由貴(3B)、田嶋愛弓(3B)、武藤美喜(3B)、阿部祥太郎(3C)、手島悠稀(3C)、堀口貴裕(3C)、山崎晃(3C)、雨宮利果(3C)、伊藤里紗(3C)、小野寺涼美(3C)、田辺幸子(3C)、堂下詩織(3C)、森田千鶴(3C)、安田百合子(3C)、保野優奈(3C)、山崎睦実(3C)

◎「一茶まつり全国小中学生俳句大会」

(11月23日表彰)

入選 :船 越 龍(2C)

作品 「鳥の鳴く朝の日差しは朝顔へ」

◎自転車盗ゼロ作戦

11月24日(土)(瑞江駅周辺にて)

自転車がらみの犯罪の抑止と防犯意識・規範意識の向上、そしてより健全な青少年の育成を図ることを目的に、学校・地域・警察・江戸川区の協働で、中学生を中心に「盗難自転車無くし隊」を結成し、自転車盗ゼロ作戦が展開されました。

参加生徒

石崎駿介(1A)植木滉一(1A)笹川柊斗(1A)土木裕之(1A)長嶋芳洋(1A)三上拓夢(1A)石井愛歌(1A)田中三鈴(1A)中村佳奈子(1A)森田紗也(1A)榎花奈(1B)大城美優(1B)永野香澄(1B)山尾麻耶(1B)鈴木未紅(1B)内田貴子(1C)小坂部由衣(1C)里見鞠菜(1C)常陸理沙(1C)宮  穂乃美(1C)中村 悠輝(1D)生川香菜(1D)山﨑梨香(1D)小川和哉(2A)加藤健太(2A)中山順喜(2A)森山楓 (2A)渡邉  沙耶香(2A)渡辺真以(2A)鈴木彩香(2B)石田健二(2B)五百蔵貴志(2B)吉田知佳(2B)庄司勝俊(2B)坂本彩絵(2B)佐々木優人(2C)萱沼未帆(2C)松  田唯希(2C)平松貴代美(2C)荒勢七海(3A)池澤幸信(3A)石黒礼(3A)梅澤良介(3A)加藤佳祐(3A)塩野匡輝(3A)前田元(3A)山下修弥(3A)小野勇武(3A)石崎亮太(3B)  以上49名

◎環境をよくする絵画コンクール(葛西地区)

11月25日(日)表彰

区長賞:飯田有香(1A)、渡邉沙耶香(2A)、吉川和平(3A)、塩野匡輝(3A)、梶原友恵(3B)、佐久間悦子(3B)、田中友季子(3B), 雨宮利果(3C)

協議会長賞:関谷のぞみ(1A)、 内田貴子(1C)、井上ゆき乃(1D)、 松田唯希(2C)、小関友加里(3A)、菅野珠加(3A)、吉橋彩乃(3A)、小川実成(3B)、武藤美喜(3B)、山家達也(3B)、山崎睦実(3B)



2007/12/27(木)

「平成19年度全国学力・学習状況調査」結果分析

平成19年4月24日に行われた「平成19年度全国学力・学習状況調査」に対する本校の結果分析と今後の対策について報告いたします。

>>「平成19年度全国学力・学習状況調査」~結果分析と今後の対策~(PDFファイル・新規ウィンドウを開きます)



「 学 校 だ よ り 」 平成19年度12月号

「 規 範 意 識 の 向 上 」

校長  野口 直人

  近年、青少年のいじめ、暴力行為、薬物乱用、その他の非行などの諸問題が、社会の緊急課題になっています。また、学校生活の状態としても、校内ルールが守られなかったり、学級集団の規律が乱れたりして、正常な学校生活さえ送ることのできない学校があります。幸い、今の瑞江中学校では、正常どころか、実に落ち着き、生徒のほとんどが毎日楽しく生活しています。しかし、完全ではないし、悪いことをしている生徒も少数ではありますが、いることがわかって います。先述の大きな課題や、大きくはないけれど、本校の課題が生ずる原因は、「規範意識の低下」なのです。だから、今こそ、「規範意識の向上」について、皆様で考えていきましょう。

  そもそも『規範』とは、一定の社会や集団の中で集団生活の維持・向上のために、その成員一人一人に求められる行為の価値基準のことです。この『規範』がさまざまな生活体験の中で内面化されると、それを守ろうとする『意識』が働くようになります。それが、『規範意識』です。簡単に言うと、法令などの社会のルールの大切さを理解し、それらを守ろうとする意識のことです。そして、『規範』の意味や必要性を理解し、『規範』を守っていくことの大切さを納得し、進んで『規範』を守ろうとする意欲を高めていくことを、「規範意識の向上」というのです。

  ある時、ある地域で、『規範意識』について次のような調査をしました。小5、小6、中1、中2、中3、高1の相当数の人達に、10項目について、“いけないと思う”程度を聞いてみました。“とてもいけないと思う”なら“4”、“いけないと思う”なら“3”、“あまりいけないと思わない”なら“2”、“いけないと思わない”なら“1”をつけて平均しました。10項目とは、①子どもがタバコを吸う②万引き③お菓子などの学校への持ち込み④友達を無視すること⑤友達に嘘をつくこと⑥言葉の乱れ⑦靴のかかとを踏みつぶす⑧授業中の居眠り⑨先生への口答え⑩親への口答え、の10項目です。この結果、全体的に、学年が進むにつれて、『規範意識』は低くなるのです。小5の平均は、①から⑩までのすべてが、3から4の間にあるのに、高1の平均は、4から1の間まで散らばるのです。次の結果は、①や②の社会のルールについては、学年が進んでも3から4の間に保たれましたが、⑥⑦⑨などの学校生活に関係の深い項目においては、かなり低く、いけないと思う割合が低いのです。③については、高1で急に低くなりました。

  このような調査によって、「規範意識の低下」の実態が明らかになりました。要するに、悪いことを悪いと思わなくなってきているのです。なぜ、このような事になったのでしょう。それは、次のような社会的な風潮があるのです。「集団や他人のことを考えずに、常に個人の利害得失を優先させる」「他人への責任転嫁など、責任感が欠けている」「物や金銭など物質的なものや、快楽などが優先される」「社会をよりよくしていこうとする努力が軽視される」「もっぱら利便性や効率性が優先される」などです。

  それでは、私たちは、どうやって「規範意識の低下」をくい止めて、「規範意識の向上」を図っていけばいいのでしょうか。

  まずは、学校では道徳の授業や学級活動などで、法やルール、基本的な生活習慣は自分たちの生活や権利を守るためにあることを自覚させ、それらの意義を再確認させるとともに、望ましい生活をする意欲を高めます。自他の権利を重んじ義務を確実に果たすようにさせます。そして、家庭では、“早寝、早起き、朝ごはん”など規則正しい生活に心掛けていただきたいと思います。

  来る冬休みは、一番子どもの生活が乱れる時期、そして家庭や地域においては、一番誘惑の多い時期なんです。1月8日の3学期の始業式の日には、乱れない生活の日々を過ごし、いろいろな誘惑に打ち勝った、規範意識の高い生徒が登校してくれることを期待致します。

 冬休みにも、本校の教育目標「自ら育つ」を忘れずに!



2007/12/11(火)

「 学 校 だ よ り 」 平成19年度11月号

Posted by 校長 野口直人 at 10:13 午前
Edited on: 2007/12/11(火) 10:19 午前
Categories: 001_お知らせ, 002_校長より

「学力を伸ばすには」

校長 野口 直人

  平成11年頃、分数の計算が出来ない大学生がいるということが話題になり、学力低下が社会問題化してきました。そして、その原因とされたのが、学校週5日制のもとで学習内容を3割削減した「ゆとり教育」でした。そして平成16年、前年実施のOECD(経済協力開発機構)が行うPISA(学習到達度調査)の結果が公表されると、「ゆとり教育」への批判はピークに達しました。この調査の一つの“読解力”の日本の成績が、平成12年の8位から14位に落ちたからです。しかし、平成15年の調査対象は、厳密な意味で「ゆとり教育」を受けた世代ではないので、この「ゆとり教育」が原因かどうかは定かではないのです。
  どちらにしても、“学力低下”の原因を論ずるより以前に、果たして、学力は低下しているのか、低下していないのかの論争さえあります。そもそも、“学力”自体のとらえ方さえが、あいまいなのです。
  もし、学力が低下したとして“学力低下”の原因を、他のことにも求めるならば、第一に、子どものころにテレビを長時間見たり、テレビゲームで長時間遊んだりで、言語能力や思考力が発達しなかったりしたこと、第二に、子どもの学習意欲の低下や、家庭学習時間や読書の量が減少したこと、等も考えられるでしょう。『百ます計算』で有名な陰山校長は、「テレビの視聴時間を減らし。早く寝れば、睡眠時間を十分にとることができ、早起きし、朝食をしっかり食べられる。“早寝、早起き、朝ごはん”により、子どもの体力がつけば自ずと集中力がつき、学習の効率がよくなる。家族と毎日食事を共にすれば、親子のコミュニケーションが活発になる。特にコミュニケーションの力が学力の源だ」と、言います。これらのことは、“学力の低下”の原因が、何であろうと、学力を伸ばす手立てとして、大いに参考になるのではないでしょうか。
  このような疑問を抱えながらも、社会の大勢は“学力低下”を認め、そして、その原因は「ゆとり教育」、という流れになっています。そして今、中央教育審議会の教育課程部会で審議されているのが、平成23年度から実施の可能性のある新しい学習指導要領です。  その新しい学習指導要領の中で、基本的な考え方として、「生きる力を支える確かな学力は、①基礎的な知識や技能②課題解決に必要な思考力・判断力・表現力③学習意欲、で形成される」としています。そして「ゆとり教育」の是正として、授業時間を増やします。中学校では、1年は、つまずきやすい数学を増やし、2年は、観察や実験を通した面白さに触れさせるために理科を増やし、3年は、近現代史を中心とした歴史の学習を充実させるため社会を増やします。また、簡単なコミュニケーション能力を身につけるための外国語(英語)と、体の発達が著しい時期であることを踏まえた保健体育は、3年間を通して増やします。そして、選択時間はなくし、総合的な学習時間は減らすことによって、差し引き、週の授業時間は各学年で1コマ増えます。

  私の考えでは、今の子どもの状態は、“学力低下”ではなく、“学力の一部が低下”だと思います。しかも、その原因は全面的に「ゆとり教育」にあるのではなく、“ゆとり”が“ゆるみ”になってしまっている部分と、中程で述べた原因も大いに考えられるのではないでしょうか。だから、この度の学習指導要領の改定も、学力育成の一つの道であり、陰山校長の言うところの「生活リズムの改善」も、学力育成の一つの道なのではないしょうか。
  少なくとも、“ゆとり”をすべて無くしてしまうのは、いけないと思います。従って、学習指導要領の改訂により、授業時数を増やすことも、程よい増加であることを期待致します。